トイレ介助の心得

介護の中でも慎重な対応が求められるトイレ介助について語ります

プライバシーへの配慮も忘れずに!

トイレ介助は安全に行うことが重要ですが、プライバシーへの配慮も大切です。トイレ介助を受ける方は、加齢や障がいによって、自分ひとりでは排泄がスムーズに行えなくても、羞恥心は失ってはいないので、気遣いを忘れてはいけません。トイレ介助の際には、安全が確保できる範囲で扉を締めたり、カーテンを引いたりするほか、汚物を見てもあからさまに嫌な顔をしたりすることがないようにしましょう。

トイレ介助の仕事を上手くこなすポイント

介護現場におけるトイレ介助は、ある程度の体力や技術が必要とされ、慣れた人が対応をしなければ思わぬ事故に繋がったり、1通りの動作が終わるまでに長い時間が掛かってしまったりすることがあります。特に、車いすを使用している人や、認知症の人のトイレ介助を担当する場合には、通常よりも事故のリスクが高まるため、日ごろから訓練を欠かさずに行うことが大事です。また、人員に余裕がある施設においては、大柄の利用者のトイレ介助をする場合に、2人以上のスタッフが協力したり、必要に応じて看護師にアドバイスを貰ったりすることも有効です。なお、利用者の心身の負担にも考慮し、できる限り同性のスタッフによるトイレ介助を心がけるのも大事なポイントです。

設備がしっかりとしている介護施設の中には、スムーズにトイレ介助ができるよう、手すりや補助具などの設置を進めたり、トイレそのものの空間を広くしたりするところも多くあります。一般的に、おむつを使用していない利用者数が多い介護現場においては、日々の仕事の中で一人のスタッフがトイレ介助を担当する機会が多くなります。そこで、利用者の状況を考慮しながら仕事を進めるうえで、現場のリーダーが中心となって、スタッフ同士で無理のない役割分担を考えることが大切です。その他、トイレ介助中のミスを最小限に防ぐために、定期的に業務研修を受けたり、介護福祉士などの資格取得を早いうちから目標としたりするのも有効です。〈トイレ介助についてもっと詳しく知りたい方はこちら!〉